候補者のお金はどこから来るのか
誰が寄付できるか、1年にいくらまでか、いつ受け取れるか、選挙後にどこで調べられるか。
このページは規則・日程・調べ方だけをまとめています。個別の候補者の金額は載せず、誰の評価もしません。
専用口座の開設から帳簿の公開まで
以下は直轄市長、県・市長、議員の立候補予定者の日程です。郷鎮市民代表、山地原住民区民代表、村・里長は開始が遅いため、別に記しています。
- 済
監察院が専用口座の許可申請の受付を開始(直轄市長・直轄市議員、県市長・県市議員、郷鎮市長、山地原住民区長)
- 済
上記の立候補予定者は、口座の許可を受ければ献金を受け取れるようになる
- 済
郷鎮市民代表、山地原住民区民代表、村・里長の立候補予定者が口座の申請を開始
- 済
中央選挙委員会が選挙公告を発表し、各選挙区の選挙運動費用の上限額も同時に公告。代表と村・里長の立候補予定者も献金を受け取れるようになる
- 次
すべての立候補予定者の献金受け取り期限(投票日の前日)
-
投票日
-
中選会が直轄市長、県市長、議員の当選者名簿を公告
-
選挙委員会が選挙費用の補助額を算定し、候補者に受け取りを通知(当選者名簿の公告から30日以内)
-
立候補予定者が監察院に会計報告書を申告する期限(投票日から3か月以内。休日の場合は翌執務日)
- 2027年
監察院が会計報告書をネットで公開(法定期限:申告期限から6か月以内)
出典:政治献金法 第12条、第21条/監察院 政治献金スケジュール表、監察院 口座許可の注意事項(4月開始の6種)、監察院 口座許可の注意事項(代表・村里長)/中選会 選挙事務日程表(PDF)、中央社 2026年4月21日
誰が受け取れ、誰が寄付できるか
受け取れる人
- 政治献金を受け取れるのは、政党、政治団体、立候補予定者(擬参選人)だけです。
- 立候補予定者とは、法定の受け取り期間内に立候補を登録した人、または登録する意思のある人を指します。
- 立候補予定者の配偶者、子、二親等以内の親族、生計を同じくする同居家族が代わりに受け取ると、受け取った額の3倍の過料が科されます。
寄付できる人
個人、政党、人民団体、営利事業は寄付できます。ただし次の11種類は除かれます。
- 1 公営事業、または政府が資本の20%以上を持つ民間企業
- 2 政府機関と大規模な調達契約や重大な公共建設投資契約を結び、履行期間中の業者
- 3 累積損失を規定どおり補填していない営利事業(前年度の財務諸表で判断)
- 4 宗教団体
- 5 ほかの政党、または同じ種類の選挙の立候補予定者(同じ候補者を法に基づき共同推薦する政党は除く)
- 6 選挙権を持たない人
- 7 外国の人民・法人・団体その他の機関、または主要メンバーが外国の人民・法人などである法人・団体・機関
- 8 中国(法律上の「大陸地区」)の人民・法人・団体その他の機関、または主要メンバーが大陸地区の人民・法人などである法人・団体・機関
- 9 香港・マカオの住民・法人・団体その他の機関、または主要メンバーが香港・マカオの住民・法人などである法人・団体・機関
- 10 政党が経営または投資する事業
- 11 政党が経営・投資する事業と大規模な調達契約を結び、履行期間中の業者
第7〜9号の「主要メンバー」とは、台湾の団体・法人の董事長を務める場合、董事・監察人などの役職総数の3分の1超を占める場合、株式会社の株主権の30%以上を持つ場合、またはその他の会社・法人・団体の株主や社員数の3分の1超を占める場合を指します。
外国・中国・香港・マカオからの献金は寄付者に返すことができず、監察院に納めて国庫に入れなければなりません。
1年に寄付できる上限
上限は「毎年」、つまり同じ年のうちに寄付した合計で数えます。今回の受け取り期間は4月から11月で、すべて2026年に収まります。
| 寄付者 | 同じ立候補予定者へ | 立候補予定者全体への合計 |
|---|---|---|
| 個人 | 10万元 | 30万元 |
| 営利事業 | 100万元 | 200万元 |
| 人民団体 | 50万元 | 100万元 |
政党が自党の推薦候補へ寄付する場合
政党が推薦する同じ立候補予定者への金銭の寄付には、別の上限があります。
- 直轄市長・県市長
- 300万元
- 直轄市議員・県市議員
- 50万元
- 郷鎮市長・山地原住民区長
- 30万元
- 郷鎮市民代表・山地原住民区民代表・村里長
- 10万元
上限を超えて寄付した人には、違反した寄付額の2倍以下の過料が科されます。
匿名・現金・領収書
- 他人の名義で寄付することはできません。
- 匿名の寄付は1万元を超えてはいけません。
- 立候補予定者が受け取る匿名献金の総額は、その回の申告収入総額の30%まで。超えた分は国庫に納めます。
- 10万元を超える現金の寄付は、小切手か金融機関の振込で行います。遺言による寄付は除きます。
- 受け取った金銭は15日以内に専用口座に入金します。
- 献金を受け取ったら領収書を発行します。匿名と遺言による寄付は不要です。
専用口座を開き、許可を得てから受け取る
- 立候補予定者は金融機関で政治献金の専用口座を1つ開き、監察院の許可を得てからでないと献金を受け取れません。許可は監察院が公告します。
- 口座は1つだけで、監察院の同意なしに変更や廃止はできません。
- 口座名には決まった形式があり、年・職位・立候補予定者名を入れます。
- 自然人憑証(電子証明書)でオンライン申請するか、書類を監察院に郵送します。監察院は、受け取り期間の前に入金されないよう、早すぎる口座開設は避けるよう呼びかけています。
- 許可なく献金を受け取ると、3年以下の懲役に処され、20万〜100万元の罰金が併科されることがあります。
寄付の前に口座を確認
監察院「陽光法令主題網」の「政治獻金專戶公告資料」で、専戸類別に「擬參選人」、選挙種類に115年(2026年)の選挙を選ぶと、許可済みの口座を確認できます(中国語のみ)。
出典:政治献金法 第10条、第26条/監察院 口座許可の注意事項(4月開始の6種)、監察院 口座許可の注意事項(代表・村里長)、監察院 政治献金専用口座の公告資料
寄付は税控除の対象になる?
- 個人:総合所得税の申告で列挙控除できます。1申告世帯あたり、その年の総合所得総額の20%まで、かつ20万元まで。
- 営利事業:その年の費用または損失として計上でき、所得額の10%まで、かつ50万元まで。
- 控除できないのは、領収書がない場合、違法な寄付、返金や国庫納付となった献金、立候補登録をしなかった人や資格を取り消された人への寄付です(受け取った後に立候補予定者が亡くなった場合を除く)。
出典:政治献金法 第19条
選挙区ごとの選挙運動費用の上限額
中央選挙委員会は2026年8月20日の選挙公告で、すべての選挙区の選挙運動費用の上限額を示しました。下の表は直轄市長と県市長の分です。
計算方法
首長選挙では、選挙区の人口総数の70%に20元を掛け、固定額を足します。固定額は直轄市長が5,000万元、県市長が3,000万元。人口は投票月の6か月前の月末の戸籍人口で、千元未満の端数は千元として計算します。
この金額の使いみち
法律では2か所で使われます。上限額以内の選挙運動支出から政治献金と政府補助を引いた残りは、総合所得税で列挙控除できます。選挙補助の総額もこの金額を超えられません。
| 選挙区 | 上限額(新台湾ドル) |
|---|---|
| 台北市 臺北市 | 83,986,000 |
| 新北市 新北市 | 106,551,000 |
| 桃園市 桃園市 | 82,989,000 |
| 台中市 臺中市 | 90,149,000 |
| 台南市 臺南市 | 75,886,000 |
| 高雄市 高雄市 | 87,960,000 |
| 選挙区 | 上限額(新台湾ドル) |
|---|---|
| 新竹県 新竹縣 | 38,376,000 |
| 苗栗県 苗栗縣 | 37,420,000 |
| 彰化県 彰化縣 | 46,865,000 |
| 南投県 南投縣 | 36,543,000 |
| 雲林県 雲林縣 | 39,074,000 |
| 嘉義県 嘉義縣 | 36,592,000 |
| 屏東県 屏東縣 | 40,915,000 |
| 宜蘭県 宜蘭縣 | 36,282,000 |
| 花蓮県 花蓮縣 | 34,360,000 |
| 台東県 臺東縣 | 32,912,000 |
| 澎湖県 澎湖縣 | 31,494,000 |
| 金門県 金門縣 | 31,933,000 |
| 連江県 連江縣 | 30,192,000 |
| 基隆市 基隆市 | 35,024,000 |
| 新竹市 新竹市 | 36,382,000 |
| 嘉義市 嘉義市 | 33,662,000 |
直轄市議員・県市議員の各選挙区の金額も、同じ公告に載っています。郷鎮市長、郷鎮市民代表、山地原住民区長・区民代表、村里長の選挙公告は各地の選挙委員会が出し、中選会のサイトにまとめページがあります。
出典:中選会 2026年8月20日の選挙公告、公告原文(PDF)/公職人員選挙罷免法 第41条、第42条、第43条/中選会:ほか5種の選挙公告
得票が多ければ1票30元の補助
- 定数1の選挙区(県市長など):当選者の得票数の3分の1以上。
- 定数2以上の選挙区(議員など):最低当選得票数の2分の1以上。最低当選者が女性保障枠での当選なら、その一つ上の当選者の得票数を使います。
- 条件を満たした候補者には1票30元が補助され、上限はその選挙区の選挙運動費用の上限額です。
- 選挙委員会は当選者名簿の公告から30日以内に金額を算定し、候補者に3か月以内に受け取るよう通知します。
例えば、条件を満たした候補者が10万票を得れば、補助は300万元です。
出典:公職人員選挙罷免法 第43条/中選会 選挙事務日程表(PDF)
選挙後3か月以内に申告、その後6か月以内に公開
- 立候補予定者は投票日から3か月以内に、監察院へ会計報告書を申告します。今回の期限は2027年2月28日で、休日にあたる場合は翌執務日に延びます。
- 受け取った献金が1,000万元以上なら、投票日から70日以内に公認会計士の監査証明を受けます。
- 会計報告書には収入と支出を項目別に記し、3万元を超える相手については詳しい情報を記載します。
- 監察院は申告期限から6か月以内にネットで公開します。収支決算表と、寄付収入・支出の明細が対象です。個人の身分証番号、戸籍地、連絡先住所は公開しないか、一部だけ公開します。
前回はどれくらいかかったか
2022年の地方選挙では、監察院は翌年に3回に分けて公開しました。
- 県市長、直轄市長、山地原住民区民代表
- 郷鎮市長、郷鎮市民代表
- 直轄市議員、県市議員、村里長、山地原住民区長
このペースなら、2026年分の帳簿は2027年半ばごろから順次公開される見込みです。正確な日付は監察院のプラットフォームで告知されます。
出典:政治献金法 第20条、第21条/政治献金会計報告書公開・閲覧弁法、監察院 政治献金スケジュール表、プラットフォームのお知らせ
自分で調べる
選挙期間中は帳簿はまだ公開されません。今調べられるのは、どの口座が許可されたかです。報告書が公開されたら、下の2つのサイトを組み合わせて使います。
今すぐ調べられる:許可済み口座の一覧
監察院 陽光法令主題網寄付したい相手が許可済みの口座を持っているか確認できます。
- 1 陽光法令主題網の「政治獻金專戶公告資料」ページを開きます。
- 2 専戸類別で「擬參選人」を選びます。
- 3 選挙種類で115年の選挙(例:「115年縣(市)長選舉」)を選び、検索します。
監察院 政治献金公開閲覧プラットフォーム
ardata.cy.gov.tw2019年8月14日に運用開始。公式の記録はここにあり、表計算ファイルでダウンロードできます。
- 1 初めて開くと表示される認証コードを入力し、利用規約を読んで「同意」を押します。
- 2 選挙全体を見るなら「選舉查詢」(選挙検索)で選挙名を選びます。特定の人や会社を探すなら「一般查詢」(一般検索)でキーワードを入れ、立候補予定者・寄付者・支出先のどれを探すか指定できます。
- 3 詳細検索では、選挙年度、県市、取引日、金額の範囲で絞り込んだり、3万元以上の収支だけを表示したりできます。
- 4 選挙検索や口座検索の結果からダウンロードすると、収入明細・支出明細・収支決算表の入ったzipファイルが得られます。Excelの「テキストのインポート」で開くと、「7-11」のような名前が日付に変換されません。
利用規約により、得られたデータを営利、信用調査、その他不正な目的に使うことはできません。
g0v 選挙金流(金流百科)
g0v-money-flow.github.io台湾のシビックテック・コミュニティg0vが作った可視化サイト。監察院のデータを比較グラフにしています。
- 1 サイトを開き、選挙(例:「2018 縣市長選舉」)を選んでから、県市をクリックします。
- 2 選挙区のページに、各候補者の得票数、得票率、総収入、総支出が並びます。
- 3 下にスクロールすると、同じ選挙区の候補者を比べる収入・支出のグラフがあります。
- 4 1件ずつの寄付を見たいときは、監察院のプラットフォームに戻って明細をダウンロードします。
このサイトが収録しているのは2014年・2016年・2018年の選挙で、ソースコードの最終更新は2020年4月です。2022年と2026年のデータは今のところありません。
2026年分はいつ調べられるか
申告期限は2027年2月28日で、監察院は法律上その後6か月以内に公開します。前回は投票の翌年5月から7月にかけて3回に分けて公開されました。
出典:監察院 政治献金専用口座の公告資料、利用説明(PDF)、監察院 2019年8月14日のプレスリリース、g0v 選挙金流、ソースコード
リンク先は中国語のページです。